戸隠神社 その2 ~中社~

Le musicastre

2009年09月27日 21:09

秋の夜長、戸隠神社に行ったからってわけではないが、古事記を再び読んでみたいものである。小学校の頃は、ギリシャ神話など、そういった類の話が好きでよく読んだものだ。
読書もいいが、音楽を聴くのもいい。
ブログの更新こそ、音楽を聴きながらがピッタリだけど、やはり聴くのはリュート音楽がいい。
特にダウランドの楽曲だ。そもそもリュートを弾き始めたきっかけがダウランドを弾いてみたい思いからだった。





僕はリュートの前にクラシックギターを弾いてたけど、そのきっかけが『禁じられた遊び』が弾きたかった思いと同じである。
『禁じられた遊び』で挫折するのが、長調に変わるところである。指を広げなければ届かないフレットもあるし、セーハもある。幸い僕はその部分も熱心に練習したので、なんとか弾けるようになった。そしてクラギが一番の趣味になった。

結局、そのクラギからリュートに浮気してしまったが、そのきっかけがダウランドなのである。クラシックギターのレパートリーにダウランドのリュート曲からの編曲があり、その魅力的な曲調からぜひオリジナルを弾きたくなったのだ。みごとダウランドに誘惑されてしまったのである。
このブログの更新もBGMは、やはりダウランドである。
というわけで、そのBGMの中で、先日の戸隠のこと(戸隠神社 その1 宝光社)を記したいと思う。


宝光社から中社までは、それほど遠くはない。土産物屋が並ぶ坂を登って行くと、大きく左に曲がるカーブの場所に、大鳥居が見えた。
中社は戸隠三社、九頭竜社、火之御子社の中心的な社といえる。実際、奧社はキツイ参道を30分ほど歩かなければならないし、中社は車道からすぐでお手軽だ。やはり賑わっていた。
中社の特徴は、大鳥居と正三角形を成す三本杉だろう。杉そのものが御神体であるかのように、威厳をもってそびえていた。

ここの神は天八意思兼命と説明があったが、何と読んだらいいのかわからない神様を言われたってちんぷんかんぷんだ。
アマテラスさんが岩戸に籠ってしまった時、「岩戸の前でダンスして誘き出そうぜ」と提案した神様(オモイカネ)と言われた方が興味が湧く。この事から、オモイカネは知恵の神と言われる。
先ほど見てきた宝光社の祭神は天表春命(アメノウワハル)で、オモイカネの子供だ。

 

天の岩戸伝説は、おそらく殆んどの人の知る話だろう。
戸隠神社に祭られてる神が、その話でどんな役割を果たしたか、どんな関係があるのかを知りながら訪れると興味深い。
ちなみに、岩戸の前でダンスをしたのが、火之御子社の祭神、天細女命(アメノウズメ)だ。
アメノウズメは踊りの際、胸や下半身までさらけ出したというから、ノリノリの神様じゃあないか。その踊り、ぜひ見てみたいものである。そんな事から、アメノウズメは芸能の神とされる。
アメノウズメはお多福、おかめの原型だとも言われるから、おそらく瓜ざね顔の美人だったのだろう。その美女と結婚したのがサルタヒコで、この神様は天狗の原型と言われる。鼻が立派な事から、まつわる話にも性的なものがある。サルタヒコとアメノウズメ、なかなかいいコンビだ。
野辺に建つ双体道祖神は、一説によるとサルタヒコとアメノウズメらしい。
話は大きく脱線してしまったが、戸隠を訪れる際、こんな知識を仕入れておけば、より楽しめると思う。



さて、中社の大きな杉は、霊的なものを感じる。樹齢800年だか900年だか、その100年の差は霊的な象徴にとってはどうでもいいが、長くそこに生きてきたパワーを感じる。触れてみると身体に、何か知らない力が注入されるようだ。そして精神が、時空を超えて古代の神々とリンクするように感じた。

(つづく)


アマテラスで なくても見たい ウズメの舞
(戸隠神社中社にて、天の岩戸神話を思い)

(曲は…J.Dowland / Farewell In Nomine/演奏は…Le musicastre)

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